主人は実は家庭差別語?誰も知らない夫婦の呼び方のマナーをお教えします!

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下記のような会話を聞いたことはありませんか?

  • 「主人に聞いてみます」
  • 「ご主人はいかがでしょうか?」
  • 「ご主人様いらっしゃいますか?」

夫婦の「夫」のことを「主人」と呼ぶ「妻」、他人の「夫」を「ご主人」と呼んでいる方、結構いらっしゃいますよね?

また、「夫」が「妻」を「嫁」と呼ぶ方もいらっしゃいます。

あながち間違ってはいないけれど、違和感を感じたりしませんか?

また、ジェンダー夫婦もいるので、枠にとらわれていると呼び方に困ってしまいます。

誰もが納得する呼び方があれば、それで呼びたいと思っている方も多いはず。

当記事では、下記の内容についてまとめました。

  • 夫婦の呼び方についての問題点
  • 呼び方についてのマナー
  • 解決策

当記事を最後までご覧いただければ、納得できる呼び方が見つかるでしょう。

主人は実は家庭差別語?「夫」と「妻」が正しい表現?

パートナーの呼び方として正しいのは「夫」もしくは「妻」です。

「妻」という呼び方は、婚姻制度がない時代から「妻」と呼ばれていました。

また、「妻」は夫婦関係が平等であるという男性の意見が反映されているとも考えられています。

家庭を築くパートナーとして平等でいたいという意識が、「妻」の呼称にあらわれているのかもしれません。

[夫」はスタンダード

「夫」の呼び方は、どんな場面でも日常的に使えるスタンダードな呼び方です。

「夫」は役所や会社に提出するような公的な文書や、テレビなどでも耳にすることが多いでしょう。

オフィシャルな場や友人知人や年配の方にも通常に使える表現ですね。

かしこまった場では「主人」

きちんとした場面では「主人」と呼ぶのが無難です。

接する相手によって「夫」呼びは、上から目線と感じられたり、よそよそしく思われたりしてしまうこともあります。

夫の仕事の関係者や目上の方がいるときは「主人」を使うのがよいでしょう。

「旦那」は仲間うち?

友人など気心しれた関係の場合「旦那」を使う場面も多々あります。

カジュアルな印象の「旦那」呼びはオフィシャルな場面では使用できません。

「旦那」と呼んでも問題はありませんが、相手に合わせて呼び方を変えるのがベストです。

主人は実は家庭差別語?実は昔からある議論

「主人」の呼び方が広まったのは戦後、昭和30年以降のホームドラマから影響されたのが始まりです。

上流階級ではそれより前から「主人」という呼称が使われていました。

しかし、家制度がなくなり一般の方も真似をするようになったのですね。

余談ですが、戦前は「主人」ではなく「夫」という呼称が使われていました。

「主人」の呼称が広まったのと同時期に「夫」と呼ぼうという反対の呼びかけもあり、その頃から議論はあったのですね。

主人は実は家庭差別語?「いい気分はしない」人が多い?

「主人」という言葉は男性を家長とした昔の家制度や、使用人が雇用主を呼ぶことを彷彿させる言葉です。

戦後何十年もかけて性役割の認識が大きく変容しました。

昔は男女平等ではないことが次の言葉からよくわかります。

歴史や文学で度々引用されている「夫は例えば君(主君)のごとし、女はなお従者のごとし」という表現です。

時代ですが現代人の感覚からは、ずれていると思う方もいるでしょう。

現代において男女差別的なイメージを持たれるからこそ、いい気分はしない方が多いんでしょうね。

主人は実は家庭差別語?時代錯誤と思われる

うつろい行く時代とともに性役割という認識は薄くなってきたと思われる昨今。

若い世代でも男性は働いて稼ぐもの、女性は専業主婦で家を守るものという考えが根本にある方もいます。

家制度がなくなり、多様性が叫ばれ経済面も厳しい現代においては、性役割に固執した考え方だと生きていくのが難しい時代です。

「主人」と呼ぶことにより、自らを無意識に昔の風潮にしばられているのかもしれません。

主人は実は家庭差別語?時代により呼び方のバリエーションがある?

時代によって「夫」と「妻」の呼び方も変容を見せてきました。

呼び方に階級や意味があったりもします。

ちなみに呼び方のバリエーションが豊富だった時代は江戸時代です。

江戸時代の呼び方について下記でまとめました。

【江戸時代】

年俸1000石以上→御前様奥様
年俸1000石以下→殿様奥様
御目見以下→旦那様御新造
御家人→旦那御新造さん

何気なく観ている時代劇に出てくる意味が、階級によって違うということがわかりますね。

明治から昭和初期までは「夫」、戦後から「主人」と呼ばれるようになりました。

令和の現代、どの世代にもつうじる常識の範囲での呼び方があるとよいですね。

主人は実は家庭差別語?「主人」が意味するところ

「主人」と調べると最初に出てくるのが「家の長」です。

雇い主とそのあとに妻が他人に対して夫をさしていう言葉が出てきます。

参考:主人(しゅじん)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 – goo国語辞書

辞書に出てくるぐらい一般常識なのですね。

「主人」は、「自分のあるじ」という主従関係をイメージさせるので嫌うひとも多いです。

しかしながら、「夫」より丁寧で上品な印象があるという意見も多いようですね。

第三者の配偶者については「ご主人」や「ご主人様」が通常なので、マナーとしてはやはり「ご主人」や「ご主人様」を使いましょう。

「女主人」もいる

女性の場合には「夫人」や「奥様」を使いますが、「女主人」と呼ばれるケースもあります。

↑これと同じ装飾に変更してください

「主人」が「あるじ」であり「家の長」ならば、「女主人」も並列しているべきです。

「女主人」を調べると「一家の主人である女」が出てきます。参考:女主(おんなあるじ)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説 – goo国語辞書

パートナーを指すというより確立している存在とでも言うのでしょうか。

「夫人」と「婦人」と「奥様」

「夫人」、「婦人」、「奥様」と混同しやすいですが、立場や状況、意味合いなどで使い分けましょう。

読み方が一緒な「ふじん」と意味が一緒な「夫人」と「奥様」の違いについて、下の表であらわしました。

【夫人と婦人と奥様】

夫人結婚している他人の妻を呼ぶときに使う。目上の方や身分の高い既婚女性に尊敬を込めて使う。「貴人の妻」という意味。
婦人古い意味では「主婦」や「妻」などの意味をもつ。現代では「成人女性」の意味のみ。
奥様大名の奥方を呼ぶ尊敬語が現代でも使われるようになった。夫がいる妻をさす言葉。目下の者が親しみと尊敬を込めて呼ぶ。使用人が女主人に忠誠心を持って使う。

状況により正しく使い分けることができれば一目を置かれますね。

主人は実は家庭差別語?「嫁」と呼ぶのがダメな理由

「嫁」と呼ばれることに嫌悪感や違和感を感じる方が多数います。

理由は「俺のほうが上」「強くみせたい」など現代的な回答です。

しかしながら本来は結婚した息子の両親だけが呼ぶ呼び名であり、時代錯誤感が若干漂う「嫁」。

逆に20代は「嫁」と呼ばれると嬉しいという意見もあります。

ただし、「嫁」は「お前」と同じぐらい嫌な気持ちになる方も多いです。

主人は実は家庭差別語?避けるべき呼び方はどれ?

昔からある表現で論争があるのは「主人」「家内」、「ご主人」「奥様」と「旦那」や「旦那様」です。

近代、20以上の自治体で避けるべきとされているのが「嫁」と記されています。

企業のSNS公式アカウントで「嫁」という表現を使用し、炎上しました。

昔の「家制度」をイメージさせる表現となり、男尊女卑と思う方もいらっしゃるからでしょう。

使った本人に悪気はないと受け取られる場面も多々あります。

しかし「嫁」、「カミさん」、「主人」、「旦那」など呼び名はTPOに合わせて変えるのが無難でしょう。

主人は実は家庭差別語?みんなはどう呼ばれてる?

夫婦の親密度、環境、世代により異なるようです。

下記の表にてまとめました。

【夫婦の呼び方家庭バージョン】

仲良し夫婦子どもが生まれてからも「名前」や「ニックネーム」でお互いを呼ぶ
仲が悪い夫婦呼ばない(会話無し)「おい」「ねえ」など。

子どもがいてもいなくても関係性が変わらず、「名前」や「ニックネーム」で呼ぶ。

理想の関係ですね。

一方、会話がないことや、「おい」や「ねえ」で呼ばれることは離婚原因につながるそうです。

【夫婦の呼び方対第三者バージョン】(参考)夫婦の「相手の呼び方」どうしてる?1位は意外な結果に (cancam.jp)

現実1位「嫁」2位「妻」3位「奥さん」4位「相方」5位「家内」
希望1位「妻」2位「嫁」3位「奥さん」4位「家内」5位「相方」

「嫁」という呼び方に抵抗がある方は多くても、一般的につうじる呼び方なのですね。

「相方」とは芸人をイメージしてしまうのですが、いかがでしょう。

「名前」や「ニックネーム」で呼ぶ関係性ならば、対第三者に対しても自然とお互いにしっくりくる呼び方ができてそうですね。

主人は実は家庭差別語?呼ばれたくない呼び方の1位!

呼ばれたくない呼び方の1位は「ハニー」「ダーリン」でした。

参考:「嫁・主人」と呼んだら男女差別? いい呼び方ありませんか? (withnews.jp)

「ハニー」、「ダーリン」は日本では、一般的ではないかもしれません。

呼んでほしい呼び方、呼ばれたくない呼び方について話す機会は意外とないかもしれませんが、お互いの気持ちに寄り添い話し合ってみましょう。

主人は実は家庭差別語?【番外編】知り合いの配偶者の呼び方のマナー!

知り合いの配偶者については「ご主人」と呼ぶのが一般的です。

「ご主人」という呼び方に抵抗がある場合は、「パートナーさん」「相方さん」「(お名前)さん」「(お名前)さんのご家族」と知り合いの方の呼び方に合わせるのがよいでしょう。

「お連れ合い」という表現も穏やかでおすすめです。

主人は実は家庭差別語?感じた違和感や困った経験について

「主人」や「嫁」、「家内」と聞いて違和感や困った経験がある方もいらっしゃるでしょう。

また、芸能人の影響なのか若いのに「嫁」と呼んでいるのを聞くと若いのに!と思うことも。

感じた違和感や具体的に困ったことについてご紹介します。

よくあるパターン(感じた違和感)

「主人」呼びに違和感としてあげられるのは以下の3点です。

  • 現代にそぐわない
  • 主従関係があるわけではない
  • 家来がイメージされる

主人の捉え方や時代が変わり、以前とは男女のパワーバランスが変化しました。

女性が自立している時代での違和感ということですね。

よくあるパターン(困ったこと)

困ったパターンの1つめは、仕事などのオフィシャルな場面で目上の方の配偶者を「ご主人」と呼ばざるを得ないケース。

呼びたくはないけれど呼ばざるを得ないケースで、「ご主人」と呼ばざるを得ず困ったことも多いという意見もあります。

困ったパターンの2つめは、ママ友が自身の配偶者を「主人」と呼ぶのを聞いて縁を切ろうとしている方も。

生理的に無理ということでしょうか。

呼び方はできる限り、周りと合わせるのが今の日本のあり方かもしれません。

主人は実は家庭差別語?家庭での言葉遣いにより呼び方が決まる?

子どもが小さいときは「パパ」「ママ」もしくは「お父さん」「お母さん」と役割呼びになってしまいがちです。

子どもの前ではもちろん問題ありません。

ただ夫婦二人の時も「パパ」「ママ」と呼ぶのはやめましょう。

夫婦二人の時だけでも「名前」や「ニックネーム」で呼ぶという取り決めを作ることにより、お互いを思う気持ちが伝わります。

コミュニケーションは大切ですね。

主人は実は家庭差別語?についてのまとめ

夫婦の呼び方のマナーは以下の通りでした。

  • 「夫」と「妻」と呼ぶのが無難
  • 「主人」「旦那」などは場面によって使い分ける
  • 「嫁」呼びはできる限り避け
  • 夫婦間だけの呼び方を決める

全てが絶対というルールはありませんが、聞くひとによって不快に感じることもあります。

「家制度」がなくなり「主人」は表、「妻」は奥を取りしきることはなくなりました。

「夫婦」は対等であるということ、ジェンダーなど多種多様性な現代において「名前」や「ニックネーム」で呼ぶというのがベストな選択肢です。

夫婦だけの呼び方を決めるとコミュニケーションもより親密になり、相乗効果で家庭も明るい雰囲気になるでしょう。

配偶者をどう呼ぶか問題について参考になるサイトは

ジェンダー視点での意見はこちら

国語辞典編纂者の回答はこちら

ぜひ参考にしてくださいね。

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